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第89話、第90話、第91話、第92話

【第89話 夏の終わりのバラ】
この回については、先日の記事で思いっきり語りましたので、割愛させて頂きたいのですが、もう一つだけ突っ込みを。

ヒルダさん、いったい何時、どうゆうシチュでブラウスを畳んで枕元に置いたのですか?

【第90話 鳴動】
平和=怠惰と無為
と、決め付けてるロイエンタール総督。
何を根拠にそう思っているのか知りませんが、とんでもない見当違い。
実際、もし彼がラインハルト死後も生き延びて、総督職を続行するなり、フェザーンに戻って帝国全土の執政を行うなりになれば、今まで以上の激務になるは必至で、とても「無為」どころではないはず。なんせ400億人を治めるのですから。
どうも最近、彼の「戦場で命のやり取りをすることが最高の生きてる証」的な幼稚な価値観に、思いっきり蹴りを入れてやりたくなるのですわ。

【第91話 発芽】
アナログな「口伝」で噂が飛び交うフェザーンとハイネセン。
執筆当時の80年代の情報伝達手段そのままの1700年後の未来。
インターネットを予想するのは難しかったのかもしれないけど、こうして一市民がブログなんぞ書いてる時代に銀英を見ると、何か不思議な感じだ。

【第92話 ウルヴァシー事件】
この星とハイネセンも通信手段なしですか?
だとしたら、駐留軍への命令伝達が大変だと思うのですが・・・
不自然なのは、ロイエンタールがハイネセンに着任してから、謀反の噂が流れる過程で、ラインハルトが一度もロイエンタール本人と話しをしようとしない点。
元々仲良しだったはずなのに、なぜこういう時こそ、コミュニケーションを密にしようとしなかったのか、非常に不可解です。

ルッツ死亡。
婚約者の看護婦さんが可哀想過ぎます。

第93話、第94話、第95話、第96話

【第93話 矜持にかけて】
ウルヴァシー事件の報告を受けた後、回想モードの突入するロイエンタール。
ここら辺の描写が、原作に忠実に台詞を挿入しつつ、OVA版の独自解釈ともいうべき画像テンコ盛り。
銀英のOVA版では、全編を通して原作の不自然な台詞や矛盾が微妙に修正されている箇所が所々存在する。
しかし、以前、動画サイトでメイキングビデオを見る機会があったのですが、主要スタッフは全員男性で、OVA化するに当たっても、原作で描ききれていない女性描写の不自然さまでフォローできなかったのを残念に思っていました。
銀英は、結局、原作小説もOVAも、良くも悪くも基本的に「男性視点のみ」で描かれている作品なんだと思って見ていました。
しかし・・・
この回のロイエンタールの内面を描いた描写は、「いったいどうしちゃったんだよ!?」と訊ねたくなるくらい、OVAスタッフの思いっきり「少女漫画的ロイエンタールの解釈」が漂います。(笑
彼のトラウマの元凶でもある「お前は生まれてくるべきでなかった」のロイパパの台詞で子供のオスカーくんに戻るロイさん。
そのオスカーくんの目前にいきなり眩しい光が射し込み、手の届かない光の中には、何故か笑い合うミッタ夫妻の姿が。
「それとも、俺には家庭を持って、平和で安楽に生きることができたのだろうか」
と述懐する大人ロイの前を、今度は、裸のエルフリーデがシーツを巻いて走り去るという訳の解らない映像が重なる。
そして、最後に「望みもしない自分に子供ができてしまったのだから、叛逆も自分が望まなくても起こるのかも」と、凄い強引な論法の台詞で締めくくる。

この演出から、Jeriが導き出した「ロイエンタールの回想シーン少女漫画的解釈」は、以下の通り。

ロイエンタールは、母親の自殺&父親からの言葉の暴力がトラウマとなり、心の一部が子供のまま成長し、AC(アダルトチルドレン)となってしまったが、彼の極度に誇り高い性格から、その他の部分が余りにも秀でて完璧な為、その精神的弱点を決して周囲に知られることなく32年間過ごして来た。
女性関係に於いては表面上、漁色を繰り返し、愛妻家であるミッタのことを「一人の女に縛られるなど気が知れない」と言っておきながら、その実は、誰よりもミッタ夫妻のような男女関係に憧れを抱いており、潔癖な理想主義の一面があった。
しかし、ACの強い自己否定から、自分にはそのような関係を築くことは、絶対に無理だと頭から決め付けてしまっていた。
つまり、彼の本当の気持ちは、一人の女と生涯愛し合うことを望んでいたのだが、それが不可能だと思い込んでしまった為、その反動で漁色という真逆の行動に走ってしまっていたのだ。
また、彼は、母親を憎んでいる反面、重度のマザコンでもあり、深層心理では母に愛されることを熱望していた。
彼の中の母親のイメージは、「自分に憎しみの目を向ける若く美しい、驕慢な貴族の女で、白く美しい手の持ち主(手フェチ?>笑)」で固定されている。
彼には、彼のことを真情から愛してくれた一個中隊程の数の女がいて、その殆どが容姿も人間も申し分なかったにも関わらず、誰とも長続きしなかった。
原因は、彼のAC故の「関係が壊れるのを恐れて自分から壊して(捨てて)しまう」という行動と、無意識に母親を求める心が作り出した彼が自ら欲する女性のストライクゾーンの狭さにあった。それまで関係した女達はほぼ例外なく向こうから身を投げ出してきたのを「据え膳」食わなかっただけという経緯での付き合いだった。
そんな彼の目の前に、突然、そのイメージにストライクな女、エルフリーデが飛び込んできた。
彼は、エルフリーデに対し、強い征服欲を掻き立てられるが、実はオスカーくん、漁色家と言われている割に、まともな恋愛経験なし。>笑
ついでに、自分の状態が世間で言うところの「一目惚れ」に近いことも、猛烈な勢いで湧き上がる感情が、恋愛感情であることもまるで自覚なし。
なんせ今までは、言い寄ってきた相手に応じるという付き合いしかしたことがなかったので、自分から相手にアプローチする方法がわからなかった。(爆
加えて、ACの「自分から関係を壊してしまう」という癖も災いして、結果、「力ずくで“もの”にする」という暴挙で出てしまう。
ロイエンタールにとって、「家庭を持って生きる」という状況を想定した時、思い浮かんだのは、裸で走り去って行くエルフだった。
ロイエンタールが、本人も自覚のないまま真に望んでいたのは、実はエルフと二人で、ミッタ夫妻のような関係を築き、家庭を創ることだったのだ!
しかし、彼は出会ったその日に、自分から関係修復不可能な行為で、その可能性を潰してしまう。
一方、仇をとりに来て、逆に強姦されてしまったエルフの方は、憎いはずの男の邸に、なぜかいついてしまい、ロイエンタールの「力強さとしなやかさの完璧な均衡」「典雅さと猛々しさの優れたな調和」を持つ「美術館の彫像郡の美を越える」美形ぶりに「持ち主の意思に反して」目が吸い寄せられてしまう・・・という作中随一のツンデレキャラぶりを発揮する。
かくて、二人は本当は両思いなのに、最後の最後まで気持ちがすれ違い、ヴァルハラで再会するまで互いの本当の思いに気づくことはなかった。

う~~む・・・
この甘々話、『ボニータ』か『花ゆめ』あたりで短期連載できそう。(笑
あ、あとロイの叛逆事件開始からずっと思っていて、この回のミッタの「ロイエンターーール!!」という心の叫びのシーンを見て更に疑問に思ったのが、通信手段が何時の間にか無くなっちゃってること。
ハイネセンとフェザーンって、超高速通信で会話可能だったんじゃ?
以前、レンネンとオベさんも映像が乱れてたとは言え、話してたし。

「あ、もしもし、ミッターマイヤー? 俺だけど。あのさー、ウルヴァシーで起こったこと、俺関係ないから」
「おお、ロイエンタールか。それを聞いて安心した。今、カイザーを探すのにワーレン艦隊を行かせたところだ。見つかったら知らせるから」
「頼むよ、こっちも何が何だかわからなくてさー、今、グリルパルツァーを調査に行かせたんだ」
「そうか、カイザーが戻ったら、そのことを報告してくれ。俺も一緒に行ってやるから。オーベルシュタインやラングなんぞ気にしなくて大丈夫だぞ」
「わかった。卿に任せる」

てな会話を、音声だけでもいいからしてたら、あんな大事件は起きなかったはず。
その前に、行幸に出立する前のラインハルトとロイエンタールが対話して、無用な誤解を解くことだって可能だったはず。
なぜ、あの時に限って通信手段がないことになってしまったんだろう?
ま、まさか、どっちかが着拒・・・(笑

【第94話 叛逆は英雄の特権】
ミッタが、ロイ討伐命令を受諾。
ラングの罪状が明らかに。
うーーーーん。元々理由なんて無茶苦茶な叛逆だったけど、これで益々叛逆する理由なんてなくなっちゃったよーーー!!!
ロイさん、本気でラインハルトを倒して、自分が皇帝になろうと望んでたわけでもなさそうだし。しかも、負けることを想定したような措置を随分やってるし。
そうなると、この叛逆は、500万人将兵を道ずれにした、ロイの壮大なスケールの自殺行動だったことになる。
最大の勘違いは、ロイが、オベさんが自分を粛清したがっていると思い込んでいたこと。ロイだけでなく、ローエングラム陣営の皆さん、オベさんがお嫌いみたいだし、ラインハルトも「好いたことは一度も無い」と言うほどの嫌われぶりが、何か不自然。
帝国軍の中で、最も共和主義的で、開明的な思想の持ち主は、間違いなくオベさんでしょう。それを誰一人理解できない組織って、本当に400億もの人間を治めていけるのか、疑問です。
その点では、ラングの「ロイエンタールを亡きものにした後、オベとミッタを粛清してしまえば、残る軍首脳は軍服を着た木偶人形。ヒルダは無力、マリンドルフ伯は、誠実なだけの無能者」という評価は、概ね正しい。
オベさんは、同性の同僚からは好かれないタイプみたいですが、義眼で目に表情がないことからの先入観や偏見も多分に入っているように思えるんですが。だとしたら、一種の障害者差別ですね。
帝国軍は男だけの職場で、女性と言えば、中身男のヒルダしかいないので確認しようがないですが、私は、オベさんは絶対に女性の同僚や部下には好かれるタイプだと思うんですが。有能だし、指示は的確だし、私情を挟まないし、公正だし。
自分の職務をきっちり遂行すれば、公平に評価もしてくれそうだし、彼は絶対に職場の女性に人気はともかく、支持される人だと思うよ。
ついでに言えば、結婚相手として考えた場合も悪くないと思う。(恋人としては×だけど)ロイエンタールなんかよりずっと平穏な生活おくれそうだし。
オベさんは、同盟に生まれていた方が、自分の理解者に恵まれたかも。

【第95話 双璧相撃つ!】
ついに艦隊同士で対峙し、最後の通信を行うミッタとロイ。
ロイさん、またまた迷台詞連発。
「俺は、今まで何の為に自分が生まれてきたのかわからなかった」
「俺は、カイザーと戦う為に生まれてきた」

暴言吐いていいですか?

「そんなくだらんことで、生まれてくるな!!」

こういうガキンチョな「戦う理由」が「かっこいい」という価値観の時代だったんですねぇ。
ロイさん達のいる宇宙歴の時代じゃなくて、銀英が執筆された80年代は。
でも、たった20数年後の今となっては、こんな理由で殺し合うのは、愚の骨頂、現代の日本では誰もかっこいいなんて思ってくれないアホになってしまった。
まだ、ロイがラインハルトと一対一で取っ組み合いでもやりたいというなら解るんですがね。
「カイザーと戦う」の実態は、互いに数百万人道ずれにして、宇宙空間で艦隊戦をする殺し合いなわけですから。
ロイエンタールが生まれてきた意義があるとすれば、戦後、執政者として、天性の才幹を発揮して、帝国の安定と発展に勤め、400億国民を幸福にすることに他ならないのではないか。それは、カイザーと戦うなどどいう無為なことに比べようもない価値がある。
また、彼を長年のトラウマから救ってくれたであろう、彼の息子と、その子を産んでくれた女性に感謝し、彼等を守り幸せにすることこそが、人間として、男として、かっこいい姿ではないのか。
どれほど才能とセンスがあろうが、命の尊さを理解できない為政者に統治されたい国民はいない。

【第96話 剣に生き・・・】
ついに第二次ランテマリオ会戦開始。
このあたりの描写、何度見ても艦隊戦というより騎馬戦だよなぁ・・・
銀英でこれを言ってしまうと、お話し自体が成り立たないので、スルーするしかないけど。
しかし、末端の兵隊達は、一応「君側の奸」を除くという大義名分を教えられていて、それに従ったことになっているけど、ロイエンタールの幕僚達がよくついてきたもんだ。
グリルパルツァーの裏切りはともかく、体張って止めようとする将官が何人かいてもよさそうなものだけど。

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S.K Eメール (08/31 22:12) 編集・削除

過去に遡って再度お邪魔いたします。
>【第93話 矜持にかけて】
>ま、まさか、どっちかが着拒・・・(笑
勿論真っ先にロイエンタールが電源落としたでしょう(笑)。
真面目な話、ロイエンタールとしては「『生まれた』というだけで両親から否定されて『どうせ生まれてきたのなら』と開き直って今日まで過ごし『やってもいない事で二度も疑われてたまるか』と性根を据えようという今この時に、無二の親友に『誤解だ、考え直せ』などと言われてみろ、決心がぐらつくだろうが、いやマジで」という心境だったと思っております。

>【第94話 叛逆は英雄の特権】
>ラング
いや彼明らかに(後の)七元帥ナメてます。
多分ラングの夢想が叶ったとしても、ケスラーやアイゼナッハ、メックリンガーには充分な査察能力、ミュラーとワーレンには皇妃たちの補佐・翼賛能力がありますし、何を言うにも多分ビッテンフェルトの野生の勘で撲殺されたんじゃないでしょうか。

>オーベルシュタイン
あの人は嫌われてないと多分誰より本人が困ると思いますよ。
何故ならゴールデンバウム王朝のアンチテーゼたるローエングラム王朝とは、「無私にして公正たる君主の、人間であるが故に時として犯すやむを得ない誤謬」を「それをやって一文の得にもならないが権限はある、取り入る隙の欠片もない無私の側近」が正すという物で、軍務尚書閣下はその「正しい事を言って公以外の何者にも得をさせない側近」であろうと努めていたと思いますので。
だから、「聞かれたから何だ」な相手のフェルナーに独り言の様に『双璧の争覇戦』におけるミッターマイヤーの為人をこっそり賞賛したり、好かれて一文の得にもならない老犬が「私の犬に見えるか」だったら甲斐甲斐しく飼育してたりして押し殺している『私』を発散しているんでしょう。

>【第95話 双璧相撃つ!】
>「俺は、カイザーと戦う為に生まれてきた」
いや、あれ明らかに言い訳ですから。
「理不尽に否定されて生まれてきて、今また理不尽に疑われるのは嫌だ」と部下のいる前で正直に言ったら士気が下がるじゃないですか、ただでさえ「無私の氷の男」
オーベルシュタインが「私利の為に皇帝の権威を恣にしている」なんて爆笑されて当たり前の旗印で決起しているのに。

【第96話 剣に生き・・・】
>しかし、末端の兵隊達は、一応「君側の奸」を除くという大義名分を教えられていて、それに従ったことになっているけど、ロイエンタールの幕僚達がよくついてきたもんだ。
>グリルパルツァーの裏切りはともかく、体張って止めようとする将官が何人かいてもよさそうなものだけど。

まあ間違いなくロイエンタールはいい上官だったでしょうから「誰しもが好きではないオーベルシュタインを粛清する」くらいなら「つきあってやってもいいやという『義理』」は抱いてもらえたでしょうし、ベルゲングリューンはちゃんとまずロイエンタールに「冷静に対処しましょう」と言っていたではないですか、「後は皇帝さえ歩み寄ってくれれば」という所まで。

Jeri Eメール URL (09/01 02:09) 編集・削除

>S.K様

思うに、ロイエンタールって、「美味しんぼ」の山岡士朗であり、「イグアナの娘」の青島リカなんですよ。
ただ、上記の二人は、生涯の伴侶を見つけた時点で、自身のトラウマを100%ではないにしろ、ほぼ克服することに成功しています。
また、この二人はロイエンタールに比べたら凡人もいいところです。
ロイエンタールは、強靭な自制心と強力な統率力を持つ非凡な人間にも関わらず、凡人でも成長過程で克服できるような心の傷を最後まで引きずってしまったという非常にワガママな人です。
520万人を道連れにして叛逆すること自体、既に常軌を逸してますし。


>オベさんは嫌われていないと本人が困る
確かにわざと好かれないように振舞って伊るようなところはありますね。
私は、オベさんは、帝国軍一開明的思想の持ち主で、ラインハルト個人よりも帝国に対しての忠誠心が強い、首脳部の中で唯一公僕意識のあるだと決め付けています。
俊英揃いの軍首脳部の中で、誰一人としてオベさんの本質を見抜けないのが、「こいつら本当に大丈夫かい?」って思ってしまうんですよ。

第97話、第98話、第99話、第100話

【第97話 剣に斃れ・・・】
何度見ても、この叛乱は、厭世的なロイエンタールの自殺行為としか思えない。
彼が死にたいなら、それはそれで仕方が無いが、付き合わされた500万人の兵士とその家族の身になれと説教してやりたい。
叛乱の動機として、メックリンガーが苦しい言い訳をしているが、どう解釈しても、この叛逆の仕方は、ロイエンタールのキャラの魅力を竜頭蛇尾と為さしめた。
重傷を負いながらも治療を拒否し、指揮座で全軍の指揮を執り続ける。・・・80年代の価値観では、これがかっこよかったのだろうか。
スタートレックの世界なら、ドクターの権限で指揮権剥奪、副官か幕僚長が代わりを勤めることになるだろうし、それが常識だと思うのだが。

【第98話 終わりなき鎮魂歌】
ハイネセンの総督府に戻ったロイエンタール。
ヨブさんを射殺。(涙)
エルフリーデ登場。
もし、彼女がフェリックスを抱いて、あと一ヶ月早く面会していたら、彼は叛逆を思い留まっただろうか?
我が子の左右同じ瞳を見て、死の間際にトラウマから開放されつつあったロイエンタール。
エルフリーデの行動は終始謎だらけで、大事に育てていたはずの我が子を簡単に従卒に預けて姿を消すなど、表面だけ見れば変な人で終わる。作者の女性の描写が苦手という欠点を象徴するような人物だったが、せめて、フェリックスを連れ帰るミッターマイヤーの姿をこっそり影から見てて涙するとか、従卒に預ける時の描写なりが欲しかった。
でも、最後の最後まで、あのロイエンタールをお前呼ばわりして高慢な態度を崩さなかった誇り高さに敬意を表したい。
最後にロイの汗を拭いて、夕陽をバックにシルエットになる場面に涙・・・
彼女とロイエンタールの間に、本当に愛も恋も存在しなかったのか、それとも何かしら特別な感情が在ったのか、銀英伝の永遠の謎ですね。
ただ言えることは、もし、二人の間に全く愛情の類が存在しなかったら、哀れなのはエルフリーデではなく、ロイエンタールの方だということ。
子供という足枷もなくなったエルフリーデは、新しい人生を歩み出せるでしょうが、ロイエンタールは、結局生涯女性との愛を拒絶したまま終わったことになります。
私の妄想と願望では、そうではなかったことになってますが。
ロイエンタール元帥の遺体は、右手に元帥杖を持ち、左手になぜか女物のハンカチをしっかり握り締めた姿で埋葬されているとの噂が、後世まで語り継がれましたとさ。
そして、多分、エルフリーデは、なんとなくですが、あの後あまり長生きしないでヴァルハラへ行くような気がしてます。

【第99話 未来への助走】
フェザーンへ凱旋するミッタ。
フェリックスくんが、正式に養子となる模様。
それにしても、ミッタはじめ、ヒルダもエヴァも「ロイエンタールの子」という認識しかないのが不思議。母親について誰も言及しない。普通、赤ちゃんって、真っ先に産んだ人のこと気にしません?
ヒルダがラインハルトの求婚を受諾。
両方共Aセクシャルっぽいキャラだけど、やっぱりあの二人なりに互いに惚れてたんだろうか?
私的には、ラインハルトは、不犯の英雄であった方がストーリー上面白かった気がするんですが、ラインハルトというキャラが、作者の「なりたかった自分」を投影して出来上がったものだとしたら、やっぱり、早世するにしても、美しく賢いお姫様との間に、自分の子供を残したかったのでしょうか。

【第100話 皇妃ばんざい!】
おい! 誰?ヒルダのウェディングドレスデザインした人。
ダサダサ・・・
製作年代のせいかとも思ったけど、フレデリカの方がまだよかった。
やっぱりOVAスタッフにとって、女性や女性の着てる服なんてどーでもいいってことなのか。

第101話、第102話、第103話、第104話

【第101話 動乱への誘い】
何度も書いてるけど、この時代の人には、「戦争回避の為にギリギリまで外交努力をする」という発想がなくなってしまったようだ。
長く統一国家が続き、他国という概念がなくなってしまった弊害なのか。だとすれば、「宇宙の統一」なんて、人間を退化させるだけの百害あって一利なしに思えるが。

【第102話 敢えて武器を手に】
ワーレン艦隊を破るユリアン。これで双方また数万人の戦死者が出たと思うが、戦闘で勝って存在感を見せ付けないと交渉に応じないような凶暴な相手に、わざわざ付き合ってやる必要がどこにあるのだろうか。

【第103話 コズミック・モザイク】
発熱したラインハルトを見舞うアンネローゼ。二人の強い姉弟の絆の前に身を引くヒルダ。ラインハルトにとっての一番大切な人間の位置を黙ってアンネローゼに譲るヒルダ。そのヒルダに「カイザーはあなたお一人のものです」とまた返すアンネローゼ。
良く出来た、本当に良く出来た義理の姉妹の心温まる描写・・・として原作者もOVA製作者も描いたつもりなんだろうなぁ・・・
でも、このヒルダの徹底した甘やかしが、ラインハルトを最後まで大人にできず、早死にすることで、後世からの非難を免れたのだと私は解釈しています。
ヒルダは、自分の本当に痛いところを突かない程度に適度に耳の痛い助言をしてくれるという非常に都合のいい女なのでしょうね。
オベ閣下と3提督の衝突。
「カイザーのご意思は堂々たる正面決戦にあるはず」と主張するミュラーに対して、オベさん、ここで銀英伝最高の名台詞を吐く。
「帝国は皇帝の私物ではなく、帝国軍は皇帝の私兵ではない。皇帝の個人的な誇りの為に、将兵を無為に死なせてよいという法はない。それではゴールデンバウム王朝の昔と何ら変わらないではないか」
この台詞に反論できない諸提督方。フェルナーの言葉を借りると「正しいけど共感を呼ばない」のだそう。
私は、百万回頷きたいくらい共感できるんですが。
オベのこの発想に他の誰も行きつかないとしたら、まさにローエングラム陣営の将帥達は、「軍服を着た木偶人形」と言わざるを得ない。
外伝『叛乱者』の中尉当時のラインハルトは、あえて下級仕官達と交わり、彼等の為にも無益な戦争をしない、終わらせなければという志を抱いていたはずですが・・・
あの時の気持ちも、キルヒアイスの死と共になくしてしまったんでしょうか。

【第104話 平和へ、流血経路】
5000人の政治犯を人質に、イゼルローン首脳部にハイネセンへの出頭を要請するオベ閣下。
本当になんで最初からこの方法をとらなかったんでしょう?
まあ、そうしたら、艦隊戦の場面やその他戦闘シーンがなくなるという娯楽的マイナスはあるとは思いますが。

第105話、第106話、第107話、第108話

【第105話 昏迷の惑星】
ラグプール刑務所の暴動発生。憲兵隊と黒色槍騎兵艦隊とが衝突。
結果的にまたまた大量の死者が・・・
新領土総督府が解体してしまったんで無理もない事態なんでしょうけど、結局、ロイエンタールの叛乱って、後になっても負の遺産しか残さないほんとにアホな叛乱だったんだなぁ・・・
汚れ仕事と嫌われ役を一手に引き受けるオベ閣下。
皇帝個人よりも国家の為にという公僕的意識を唯一持ってる軍首脳でした。
彼の考えは「正しいことは認めるが共感を呼ばない」と作中で散々言われていますが、もしかして、共感しない「誰も」って、ローエングラム陣営の高級仕官達のことで、市井の一般庶民は入っていないのでは?といつも思ってた。私はめちゃめちゃ共感できるんですが。
もしかして、この王朝は、執政者側に市井の倫理観、価値観を理解している人間が誰もいない独裁国家なのか?
こわい・・・

【第106話 柊館(シュッテッヒバルムシュロス)炎上】
ケスラー渋い。カッコいい!!
この回の彼の作画が最高です。最大の見せ場ですね。
ヒルダの出産、アンネローゼ様の意外な強さ、ケスラーとマリーカの出会いなど、未来を暗示させるエピソードが盛り込まれています。
女ッ気なく死んでしまったファー様、未婚か既婚か不明なレンネン、最終回まで独身者だったビッテン、ミュラー、未婚のまま死んだオベ閣下と、家庭的には恵まれない人が多かったローエングラム王朝軍首脳部ですが、作中、家庭的幸福が保障されたのが、ミッタとアイゼナッハと、最後にこのケスラーだったんですね。
人臣位を極め、年下の若い妻と幸せな家庭を築くであろうケスラーは、ミッタと並んでこの作品中最も幸せなキャラでした。
一つ注文をつけさせていただければ、マリーカのキャラデザ、もちっとかわいい子にならなかったのかな。
全体的に女性キャラが手抜きな作品だけど、美少女ロリキャラっぽくして受けを狙うというのもOVAの営業的にはプラスだったんではと・・・

【第107話 深紅の星路(クリムゾン・スターロード)】
「対等な和平交渉の為には一定の軍事的勝利を挙げる必要がある」それがラインハルトの価値観でもあると考えたユリアンは、開戦を決意。
つまり、「死人がいっぱいでないと、お前達の主張は本気とは認めないぞ」という独裁者と、「ならば受けて立ちましょう」という自称共和主義者。
彼等は、たかだか政治体制の考え方が違うだけで、同じ地球人類、ホモサピエンスであって、共通の言語もあれば、交配も可能な生命体同士なんですがね。
言葉も通じない異形の異星生命体XXXXが相手とは違うんですよ。
それが、恒星間航行のテクノロジーを持ちながら、こんな形でしか解決できないと思い込んでいるなんて、これが未来人類だとしたら、精神的退化が著しい。
「ローエングラム王朝の皇帝は自ら陣頭に立つ」と全軍にマイクで鼓舞するラインハルト。
あのぉ~~・・・もう、敵対勢力もいない時代が来ようというのに、それ、何の意味があるんですか?

【第108話 美姫(ブリュンヒルト)は血を欲す】
シェーンコップ最期の回。
まあ、本人は満足して死んでいったみたいですが、こんな死に方果たしていいのかな?って、ぶつぶつ・・・
「ユリアンが自力でたどり着いたら、対等な交渉に応じる」というラインハルト。
どこまでも人命軽視、ゲーム感覚の戦争をやる人だ。
そこを突っ込まず、まともに応じてまた人命軽視の戦争やるヤンもユリアンも結局同類か。
天地人の直江兼続さん、精神が退化した2000年後の子孫達をどう思われることか・・・

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クラゲ Eメール (04/27 13:26) 編集・削除

まあ、野蛮人しか出て来ませんでしたしね。
仕方ないのかもしれないですが。

追記、トリューニヒトはある意味一番まともでしたね。
煽りはしていましたが、何も戦争始めたのは彼じゃないし。

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